「JIN~仁~完結編」最終回感想①
2011.07.04 19:52| な~んか気になる!|
最終回放送から1週間が過ぎました。
まだ私は、幕末の江戸にタイムスリップしたままです^^;
仁先生は錦糸堀から現代に戻ったけど、私はなかなか出口がみつかりません(泣笑)
感想が刻々と変化するので、なかなかUPできずにいました。
昨日今日やっと、自分なりに熟成されたような気がしています。
それでも、どこからどう書いていいのか…、書きたいことがあまりにも多くて、
でも、言葉にすると陳腐なものになりそうで。
「相手に自分の想いを上手く伝える秘訣は?」
と問われた姜尚中さんが、
「伝え過ぎないこと」と、あるTV番組で答えていました。
なるほど!と妙に納得したのですが、私みたいな凡人にはなかなか難しい(泣)。
とっかかりも終いもダラダラグデグデになりそうですが、
よかったらお付き合いください。
順番が逆さまだけど、まずは結末の感想から。
実は私、原作の結末を知っていた。
読んではいないけど、教えてもらって。
だからどんな紆余曲折があっても、仁と咲は結ばれる…って、
タカをくくっていたというか…。
でも、野風の出産の辺りから、ドラマオリジナルの結末になる予感がしていた。
それは決していやな予感ではなく、
森下&石丸マジックにとことん酔わせてもらうぞ!って、ワクワク感に満ちていた。
そして結末は…、まさしく「残酷で優しい未来」そのもの…。
時空を超えた究極の愛のエピローグだった。
<143年の時を越えて咲から届いた手紙>
○○先生お元気でいらっしゃいますでしょうか。
おかしな書き出しでありますことを深くお詫び申し上げます。
実は、感染症から一命を取りとめた後、
どうしても先生の名が思い出せず、
先生方に訪ねましたところ、仁友堂にはそのような先生はおいでにならず、
ここは私たちが興した治療所だと言われました。
何かがおかしい、そう思いながらも、
私もまた、そのように思うようになりました、
夢でも見ていたのであろうと。
なれど、ある日のこと、見たこともない奇妙な銅の丸い板を見つけたのでございます。
その丸い板をみているうちに、私はおぼろげながら思い出しました。
ここには、先生と呼ばれたお方がいたことを。
そのお方は、揚げ出し豆腐がお好きであったこと。
涙もろいお方であったこと。
神のごとき手を持ち、なれど、決して神などではなく、
迷い傷つき、お心を砕かれ、ひたすら懸命に治療にあたられる、
仁をお持ちの人であったこと。
私はそのお方に、一番美しい夕日をいただきましたことを思い出しました。
もう名もお顔も思い出せぬそのお方に、
恋をしておりましたことを。
なれど、きっとこのままでは、私はいつかすべてを忘れてしまう。
なぜか耳に残っている修正力と言う言葉。
私はこの思い出をなきものとされてしまう気がいたしました。
ならばと、筆を執った次第にございます。
私がこの出来事にあらがう術はひとつ、
この思い出を記すことでございます。
○○先生、改めてここに書き留めさせていただきます。
橘咲は、先生をお慕い申し上げておりました。
橘 咲
仁のあの切なく哀しいけど美しい滂沱の涙は、
無慈悲とも思える修整力の仕業によって咲と引き離された悲しみ、
咲や江戸に残してきた人々への募る想いがあふれ出したのだろう。
だが、咲と野風が起こしたこの奇跡で、
やっと咲と繋がることができたことへの感謝と喜びも同じくらいあったのではないか。
出逢うはずがなかった二人が、出逢ってしまった。
この作品が持つSFというひとつの要素のつじつま合わせとして、
「記憶が消える…消される」ことは必然なのかもしれないが、
それとは別の意味でも、物理的にもエピソード的にも消えていく方が幸せなのかもと、
ただただ泣いてしまった最終回の翌日、そう思えるようになっていた。
そして、「お慕い申しておりました。」という想いだけは、
消えることなく命の灯が消えるまで残るであろうと思った時、
完結編4話の仁のこの台詞が浮かんだ。
「世代を超え受け継がれていく芸のように、
世の営みを超えていくもの、
歴史の修整力に抗えるものを、俺も残したい。」
放送中も直後も、悲しくて哀しくて、
それはもう顔が腫れるくらい泣いてしまった。
仁のタイムスリップの「意味」をどうとるか。
私は「咲の緑膿菌感染症を治すため」だと思っている。
「未来(みき)の脳腫瘍を治せるように医学の針を進めるため」
だと思う方は、ここの涙の量が半分だったかもしれない(笑)。
が、後者派の中2の息子も号泣していた。
修学旅行でリアルタイムで観られなかったため、2日遅れでの視聴だったが、
私がそばにいるにもかかわらず仁が手紙を読むシーンでは、
ハラハラとこぼれる涙を隠すこともなく見入っていた。
「泣くしかないやろ~~!!!」
これが愚息の感想(笑)。
SF好きの息子のことだから、
もっと理屈っぽくパラレルワールドの矛盾点とか見つけるのかと思っていた。
やはりこのJINは、眠っていた日本人としてのDNAを、
あちこちで覚醒させたようだ。
大沢さんの台本には、咲からの手紙の部分は空白になっていたそうだ。
彼からのたっての願いで…。
南方仁になり切ったあの切なく美しい涙は、
彼の作品に賭ける真摯な想いがあったからなのだと、
今さらながら感動している。
こうやって、原作・創り手・演じ手が妥協することなく高めあった結果が、
この奇跡のドラマを生み出したのだと思っている。
感想②に続く(笑)。
まだ私は、幕末の江戸にタイムスリップしたままです^^;
仁先生は錦糸堀から現代に戻ったけど、私はなかなか出口がみつかりません(泣笑)
感想が刻々と変化するので、なかなかUPできずにいました。
昨日今日やっと、自分なりに熟成されたような気がしています。
それでも、どこからどう書いていいのか…、書きたいことがあまりにも多くて、
でも、言葉にすると陳腐なものになりそうで。
「相手に自分の想いを上手く伝える秘訣は?」
と問われた姜尚中さんが、
「伝え過ぎないこと」と、あるTV番組で答えていました。
なるほど!と妙に納得したのですが、私みたいな凡人にはなかなか難しい(泣)。
とっかかりも終いもダラダラグデグデになりそうですが、
よかったらお付き合いください。
順番が逆さまだけど、まずは結末の感想から。
実は私、原作の結末を知っていた。
読んではいないけど、教えてもらって。
だからどんな紆余曲折があっても、仁と咲は結ばれる…って、
タカをくくっていたというか…。
でも、野風の出産の辺りから、ドラマオリジナルの結末になる予感がしていた。
それは決していやな予感ではなく、
森下&石丸マジックにとことん酔わせてもらうぞ!って、ワクワク感に満ちていた。
そして結末は…、まさしく「残酷で優しい未来」そのもの…。
時空を超えた究極の愛のエピローグだった。
<143年の時を越えて咲から届いた手紙>
○○先生お元気でいらっしゃいますでしょうか。
おかしな書き出しでありますことを深くお詫び申し上げます。
実は、感染症から一命を取りとめた後、
どうしても先生の名が思い出せず、
先生方に訪ねましたところ、仁友堂にはそのような先生はおいでにならず、
ここは私たちが興した治療所だと言われました。
何かがおかしい、そう思いながらも、
私もまた、そのように思うようになりました、
夢でも見ていたのであろうと。
なれど、ある日のこと、見たこともない奇妙な銅の丸い板を見つけたのでございます。
その丸い板をみているうちに、私はおぼろげながら思い出しました。
ここには、先生と呼ばれたお方がいたことを。
そのお方は、揚げ出し豆腐がお好きであったこと。
涙もろいお方であったこと。
神のごとき手を持ち、なれど、決して神などではなく、
迷い傷つき、お心を砕かれ、ひたすら懸命に治療にあたられる、
仁をお持ちの人であったこと。
私はそのお方に、一番美しい夕日をいただきましたことを思い出しました。
もう名もお顔も思い出せぬそのお方に、
恋をしておりましたことを。
なれど、きっとこのままでは、私はいつかすべてを忘れてしまう。
なぜか耳に残っている修正力と言う言葉。
私はこの思い出をなきものとされてしまう気がいたしました。
ならばと、筆を執った次第にございます。
私がこの出来事にあらがう術はひとつ、
この思い出を記すことでございます。
○○先生、改めてここに書き留めさせていただきます。
橘咲は、先生をお慕い申し上げておりました。
橘 咲
仁のあの切なく哀しいけど美しい滂沱の涙は、
無慈悲とも思える修整力の仕業によって咲と引き離された悲しみ、
咲や江戸に残してきた人々への募る想いがあふれ出したのだろう。
だが、咲と野風が起こしたこの奇跡で、
やっと咲と繋がることができたことへの感謝と喜びも同じくらいあったのではないか。
出逢うはずがなかった二人が、出逢ってしまった。
この作品が持つSFというひとつの要素のつじつま合わせとして、
「記憶が消える…消される」ことは必然なのかもしれないが、
それとは別の意味でも、物理的にもエピソード的にも消えていく方が幸せなのかもと、
ただただ泣いてしまった最終回の翌日、そう思えるようになっていた。
そして、「お慕い申しておりました。」という想いだけは、
消えることなく命の灯が消えるまで残るであろうと思った時、
完結編4話の仁のこの台詞が浮かんだ。
「世代を超え受け継がれていく芸のように、
世の営みを超えていくもの、
歴史の修整力に抗えるものを、俺も残したい。」
放送中も直後も、悲しくて哀しくて、
それはもう顔が腫れるくらい泣いてしまった。
仁のタイムスリップの「意味」をどうとるか。
私は「咲の緑膿菌感染症を治すため」だと思っている。
「未来(みき)の脳腫瘍を治せるように医学の針を進めるため」
だと思う方は、ここの涙の量が半分だったかもしれない(笑)。
が、後者派の中2の息子も号泣していた。
修学旅行でリアルタイムで観られなかったため、2日遅れでの視聴だったが、
私がそばにいるにもかかわらず仁が手紙を読むシーンでは、
ハラハラとこぼれる涙を隠すこともなく見入っていた。
「泣くしかないやろ~~!!!」
これが愚息の感想(笑)。
SF好きの息子のことだから、
もっと理屈っぽくパラレルワールドの矛盾点とか見つけるのかと思っていた。
やはりこのJINは、眠っていた日本人としてのDNAを、
あちこちで覚醒させたようだ。
大沢さんの台本には、咲からの手紙の部分は空白になっていたそうだ。
彼からのたっての願いで…。
南方仁になり切ったあの切なく美しい涙は、
彼の作品に賭ける真摯な想いがあったからなのだと、
今さらながら感動している。
こうやって、原作・創り手・演じ手が妥協することなく高めあった結果が、
この奇跡のドラマを生み出したのだと思っている。
感想②に続く(笑)。
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