04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
ご訪問いただいた方

プロフィール

陽花

Author:陽花
自然が大好き! 
だけど「人」も好き。

子どもの部活追っかけの合間に、
趣味の保存食作り、野菜作りもボチボチ進行中。

カテゴリ

最新コメント

最新記事

月別アーカイブ

お気に入り

検索フォーム

RSSリンクの表示

スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

梅干しに込める想い

2010.07.28 23:01|手作り色々
私が梅干しを作り始めてから11回目の夏が来ました。
最初は5キロくらいでスタートしたと思います。
それが年々増え続け、今年は41キロの梅を漬け込みました。
出来上がりで25キロってとこでしょうか。
我が家で消費するのは10キロ位で、残りは全部お中元代わりに友人知人に配ります。


作り始めたきっかけは12年前に肺がんで亡くなった父の言葉でした。
父は梅干しが苦手でした。
暑さに弱くて、夏は食欲が落ちよく体調を崩していました。
新物の梅干しが出来上がるこの時期に「俺が梅干しを食べる時は死ぬ時だ。」
と笑いながら言っていたほどです。


  続きを読んでいただける方は 「続きを読む」をクリックしてください。



その父が、亡くなる10日程前に自分から欲して梅干しを食べたのです。
入退院を繰り返しながら抗がん剤治療を続けていましたが、
ついに抗がん剤も効かなくなり、強い副作用だけが父を苦しめていました。
決して泣き言は言わなかった父が「死ぬのは怖くないけど、痛いのは辛い。」
と母に言ったそうです。
何にも固形物が喉を通らなくなっていたのですが、熱いお茶に梅干しを入れて飲みたいと言い、
それを飲んだら少しおかゆでも食べてみようかとも言ったとか。
それが3日続いたそうです。

その話を母から病室で聞いた日、母はこんな話もしてくれました。
母が嫁いで来た頃、我が家は父の両親や弟妹もたくさん同居する大家族だったそうです。
日本がまだ戦後の復興期にあった昭和30年代初期のことです。
それも林業だけが主産業の貧しい寒村です。
お腹いっぱいに食べられる時代ではなかったと言います。

5月の釜煎り茶作りが終わりひと段落すると、まだ収穫するのは早い梅の実を、
我先にと集落の人々が争うように採って梅干しを作っていたそうです。
集落には「梅ノ木谷(うめのきだん)}と呼ばれる山梅が群生している場所がありました。
昔誰かが植えたものなのかどうかわかりませんが、誰でも採ってよかったようです。

私は完熟梅を漬け込みたいので、6月中旬以降にしか収穫しません。
梅も早生、晩生と色々あるので一概には言えませんが、
南九州と言えど、4月に遅霜が降りるような地域の梅が5月中旬にどんな状態だったのか。
母に言わせると、出来上がった時に果肉がほとんどなく種ばかりだったそうです。
それでも「ご飯の菜」にするために我先に採っていたのです。

母のその話を父は黙って笑いがなら聞いていました。
どんな気持ちでその話を聞いていたか、今は確かめる術もありませんが、
貧しかったけど逞しく生きていた時のことを懐かしく思い出していたのではないでしょうか。
そして、苦手だった梅干しを食べたのは、治りたかった…おかゆをすすってでも元気になって、
もう一度、家に帰りたかったからだと思うのです。




私のふるさとの過疎化はさらに加速し、「限界集落」という嫌な呼び名が付けられました。
評判が悪かったその呼び名は「いきいき集落」と訂正されたらしいですが、
人がいなくなってしまいつつあることには変わりません。

貧しい暮らしを助けるために、山の斜面に新たに植えられた梅の木も、
持ち主が離村したため、誰も採る人はいなくなっていました。
離村しても気持ちは集落に残っているのか、梅や柚子、椎茸など収穫に帰ってくる人も
いたのですが、身を寄せている子どもの家の食生活はそれらを求めないものなってしまっているのです。
『収穫して帰り加工しても誰も食べない、それどころか疎んじられる。
昔ながらの梅干しより、スーパーの「ハチミツ梅」や「おかか梅」の方が好まれ、
すっぱい梅干しなんて誰も食べやしない。
収穫されないまま熟れて落ちてしまう梅や柚子のことを考えると、
ご先祖様に申し訳なくて…。』
貧しい時代を生き抜いてきた世代にとって、なんと残酷な現実でしょうか。

食糧自給率が低下して、将来の食糧難が危惧される一方でこんな現実があることが、
私は残念でたまりません。
ひとたびテレビで「梅エキスがガンに効く」と放送されれば一気に品薄になり、
中国産の梅を使ってでも梅エキスを増産する。
そしてそれに群がる。
健康を求めるのは良いことなのだけど、あまりにも短絡的で嫌になるのです。
日々の暮らしの中で、普通にできることが他にもあるのではないでしょうか。

「ご飯の菜」にする為に薄い果肉の梅を我先に採っていた頃から50年余りで、
世の中がこんなに一変するなんて、子孫のためにと梅の木を植えた先人はどう思っているでしょうか。
自給率もだけど、食糧を活かす力が低下してきているように思えてなりません

『ご先祖様に申し訳ないから、落ちてしまう前に採って欲しい』

それから私の本格的な梅干し作りが始まりました。
それまでは母から貰うばかりでしたが、母の「技」を習得したいと思ったのです。
「臨場」の倉石さん風に言えば『根こそぎ拾ってやる。』でしょうか。
学も教養もない田舎者の母ですが、逞しく生きる力は歳を重ねてますます旺盛です。

今年も母や妹と梅ちぎりやシソ摘みができたこと、無事、お梅さまにして嫁がせられたことを、
心から感謝しています。
そして、私の作った梅干しを食べてくださった方が、この猛暑を元気に乗り切ってくださることを願っています。
死の淵にいた父に、もう一度頑張る気力を与えた梅干しは、やはり日本人としてのDNAに深く刻み込まれている食べ物だと思います。

たかが梅干しで熱くなってしまい、ちょっと恥ずかしくなってしまいした
今日も我が家の3個のお弁当は紅色のお梅さまがちょこんと座った日の丸弁当でした。
私の住む地域は、今日は久々のです。
庭の花や野菜が喜んでいますよ~




関連記事

コメント

こちらも雨が降り、木々や野菜たちが大喜びでしたよ。
梅に対する思い、ご両親から受け継いだ思いジ~ンときました。
本当に心のこもったこだわりの青梅様ですね。
陽花さんの思い、地域の治自体にも協力してもらって故郷を守る力にならないでしょうかねぇ。
地域の新聞なんかにも投稿してご両親から受け継いだ大きなものをもっともっと広めて欲しいと思いますよ。
陽花さんにはそんな力があるように思います。
頑張って。ブログだけではもったいない。

つままま様

いつもコメントありがとうございますv-290
昨日はせっかくいただいたコメントを削除してしまい申し訳ありませんでしたv-421

私の長々とした拙文を読んでいただきまして、ありがとうございます。
私はつまままさんが思ってくださるような器ではありませんv-356

ですが、細々とでも小さな輪から広げていこうと思っています。
昨年は「シソ揉み」を伝えた方が一人。
今年は収穫から完成までを伝えた友人が1人と、
漬け込んだ梅を差し上げて、天日干しはご自分で~とお任せした友人と親戚2人ずついます。
収穫から完成まで経験した友人は、梅干しがとっても愛おしくなったと言ってくれましたよ。

お梅さまを食べた友人が「私も作ってみたい」と言ってくれることを期待している私ですv-392


今夏は、漬物も漬けてない・・・

陽花さん、こんにちは。

季節や食べ物が、思い出に繋がっているのって、素敵ですね。毎年必ずその人を思う時間が作れます。
私も、梅干しには少し思い出があります。
都会っ子の義母は、お気に入りの食材を大量に取り寄せ、子ども達やご近所などに配るのが好きで、梅干しもその1つでした。
私は酸っぱい梅干しが好きなので、その大粒で甘口の梅干しは得意ではありませんでしたが、今も梅干し売り場でそうしたのを見ると、義母を思い出します。

それにしても、梅干し作りを始められた、陽花さんのその気持ちに、頭が下がります。
子どものためには一生懸命になれても、親のため、となると、なかなかそうはなれません。

現在73歳の私の父。これまでは病気も怪我もほとんどしなかったのですが、先日突然不調を訴え、心筋梗塞が分かり、即日心臓バイパス手術となりました。いつかこんな日が来るだろうと思ってはいましたが、親が年寄っているのを実感。今回は、幸い、早期発見で命に別状無かったのですが、陽花さんのお話を読んで、親と過ごす時間を増やさねばならない、という思いを強くしました。

長々とゴメンナサイ。また、お邪魔しますね。

ミセスきゃぴ様

コメントありがとうございますv-290

お父様、ご心配ですね。

私は、高齢妊娠・出産と夫の闘病、父の闘病が重なり、今思えばよく乗り切ったと思っています。
できることをできる時に出し惜しみせずにやればよいのではないでしょうかね。

父を12年前に70歳で亡くし、76歳の母が山奥の実家で独り暮らししています。
記事にも書いた通り、良くも悪くも(笑)逞しい母です。
父から受け継いでおけばよかったと後悔していることがたくさんあるので、それを繰り返さないように、母からは「根こそぎ拾う」つもりで接しています。

拙いブログですが、また遊びにいらしてくださいねv-411


こんばんは♪

陽花さんの梅への想い、熱く感じました。
生きていくうえで、何が大切なのかを
考えさせられた思いです。。

我が家にも、梅の木が10本程植えていますが
我が家で食べる分だけは漬けています。
残りは、親戚やお友達に貰っていただいています。

たかが梅干、されど梅干で、無いと寂しいものですから
切らしたことはありません☆
梅干のお料理大好きです。。。♪

こんにちは、先日はコメントありがとうございます。
(返信コメント遅くなってすみません!)

思いのこめられた梅干し作り、素晴らしいですね。
その思いと姿勢に頭の下がる思いがします。

私は7年前に母を亡くしていますが、もっともっと母から技を伝えてもらえばよかったと、今更よく思います。

また、お邪魔させてくださいね。

梅ばち邸様

コメントありがとうございますv-290

ホント、梅干しってないと寂しいですよね。
料理に使うと、絶妙なアクセントになりますし。

梅干しの他に、梅味噌、梅ジャム、梅エキス、梅シロップ、梅サワー、梅酒をちょっとずつ作っています。
梅シロップやサワーは飲み物としてだけではなく、酢の物や南蛮漬けに重宝しています。

お料理上手な梅ばち邸さんの、梅を使ったお料理をブログでご紹介くださるとうれしいですv-421

あいゆうみい様

コメントありがとうございますv-290

私も三姉妹で、母は双子です。
なので、あいゆうみいさんのブログがパッと目が止まったんですよね。
タイトルもインパクトあるし、何よりご主人の天然ぶり(ごめんなさい)が何ともおかしくってv-410
私もまた遊びに行かせていただきますね。

こんばんは~梅干しの事で
コメントいただいたデナーダです。
美味しい梅干したくさん
出来ましたねe-257
お父さんの思い出。。。素敵なお話です。

私も梅干しを楽しみにしている人がいるので
作りたいのかもしれません。
また遊びにきます。

デナーダ様

コメントをありがとうございますv-290

ホント、そうですよね。
待っていてくれる人がいるから続けられるのだと私も思います。
今まではあまり梅干しを食べなかったけど、
私の梅干しなら食べられる…と言ってくださる方が何人かいらっしゃいます。
お世辞でもうれしくって、苦労が報われますv-425

デナーダさんの梅干し、見てみたいです。
また画像UPお願いしますv-360

こんにちは☆

陽花さん・・私ウルウルきました。
出先で読んでいますので、
家だったら涙でてたと思います。

食料自給率の問題や、中国産を使っての
大量生産のコト。安くて早い が人気のご時世
疑問に思う事たくさんありますね。

鼻水でてきましたよっ
梅干情報盗みにきたのに意外な展開にビビル(笑)


なぞかめ様

コメントありがとうございますe-68

「梅干し情報」お役に立てましたでしょうか。
来年は土用の天日干しにぜひチャレンジしてくださいね。
なぞかめさんみたいな若い世代が、
日本の伝統食を継承してくださることを切に祈っていますe-267
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。